2010年1月6日水曜日

〇<第一詩集)冬野

 今日も、とても寒い日ですね。昼間は風が強く吹いていましたが、空がすごくきれいでした。風が吹いてるから、いっそう澄みきってくるのかな♪みつめていたら、このまま空に溶け込んでしまいそうなほど・・・・透明感のある空色でしたね~♪、昨日に続いて。今日も冬がテーマの詩ですョ~♪

    「冬野」
だれかに呼ばれている
気配がして
振り向くと
空につらなる
冬の原野

やわらかい銀の裾が
地上に触れると
心がほどけるように
目の前に広がって
永遠の方角に
のびていく

虫も人も動物も
まだ歩いていない大地です

雲を破ってそそぎこむ
ひかりに洗われて
草木は内部で熱く
萌えながら
影の素粒子たちと
ねむっている

遠ざかっていくものと
近づいてくるものが
交叉しながら
ひとつに溶け合って
ざわめきを秘めた沈黙は
いっそう深まっていく

耳をすますと
無数の呼吸音が
せりあがってきて
始まりの予感

大きく開いた空洞に
収まりきれない何かが
わたしを呼んでいる

圧倒的な冬の香りに
巻きこまれていると
出会ったことのない
すべてのことが
とてもいとしい

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