2010年11月8日月曜日

〇<第一詩集)ゆうびんポスト~♪

   「ゆうびんポスト」

日ごとに
ふくらんでいく
行き先不明のことばたち
私の窓からはみ出しそうになったら
いそいで封筒につめこんで
さっ 出かけよう

まるい思いや さんかくの思い
打ち寄せる秋日に揺さぶられ
みんなきちんと四角形になって
じっと息をひそめている

時をためこんで
凝縮されたこころ
切手のふちどりのように
まっすぐなのにギザギザに見える

雲のない国道を南にそれて
名前のない細い道にすべりこむ
地面のたわみを感じながら
(なぜいつも足もとから風が吹いてくるのだろう)
かすれた小草だけが踊っている
「たいせつなものは もうとっくに
空に溶けだしているのに」と
妖魔の低いつぶやき

気がかりを包みこむほどの
光りの量に後押しされて
自転車のペダルがゆっくり回ると
地軸も少し速度を落とす

立ち止まる車輪の影が
地面に深々と映るその向こうで
ほこりのつもった赤いポストが
ぽっかりと口をあけた

「どこにでも連れて行ってあげますよ」

ここだけが明日につながる通路のようで
私、するりっと、吸いこまれていく

2 件のコメント:

  1. ゆうびんポストかぁ・・・♪
    年賀状の季節が近づいてきたね・・・(^^)
    ゆうびんポストを見ると、大ちゃんとマイマイちゃん思い出すな・・・。
    今は、メールや携帯でどこでも連絡できるようになったけど、昔は、このポストが便りで文通とかあったもんね・・・。
    人から人へと直筆の手紙と心を届けてくれる、そんなあったかい大切な赤いポストさんだね♪
    とっても大切な役目です♪
    マイマイちゃんの詩のどこでも連れてってあげますよって、
    本当にそうだよね・・・。
    その通りだぁ・・・。
    感心・・・・・・。

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  2. のりのりちゃん
    郵便って何だか大好きです♪
    ゆうパックも、いいね(笑)
    ゆうパック色の衣装の大ちゃん、いっぱいいるね~♪
    すごすぎー♪
    テレビで見かけたら、倒れてしまいそう~♪(*^_^*)

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