「あなたの音色」
低くつぶやくような
ピアノの音が
暗闇のなかに浮かび
あわく小さな光源になった
光はつらなったり
はなれたりしながら
宙空を飛びかっている
ピアノの音の一群が
わたしに向かって語りはじめ
目の前で踊りだすと
大きな光に変わる
ピアノを弾いていたのは
あなただったのですね
私はもう迷うことを止め
あなたの方向だけを
まっすぐにみつめる
あなたの音のひとしずくが
するどく輝きながら
今 私の海に落ちてきた
海面がかすかに揺れて
それから深く揺らぎ
波が生まれた
あなたのピアノの音色が
海をゆさぶっている
私という存在の原初の海を
詩誌「POETICA」に載せていただいたばかりの詩です♪
返信削除Nさん、たいへんお世話になりました~♪
ごいっしょさせていただいた他の方々の詩が独特なので、・・なんだか面白い共演になりましたね(*^_^*)