えつ子さんの短歌
平成27年短歌集より
北風は寒く師走の音と聞き
明日つく餅の米洗いおり
ビニールをめくりて玉ねぎの細き芽の
一本ずつに寒の肥ほどこす
梅が咲き水仙の咲きてまだ寒き
畑に草の起き上がりおり
借りて読む漫画なれども裸足のゲン
戦いの日々想い返しつつ
馬鈴薯の種芋届きて餓うる日を
暦に確かむ啓蟄近し
馬鈴薯の芽を確かめつつ切り分けて
三月近き土に埋めん
水澄て浅き流るる春の川
岸の菜の花黄の極まれり
伸びあがり花咲かんとする
菜花の蕾積みていただく
子燕の5羽の育ちて巣立つ朝
送る一羽に親燕の添う
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