空と木と
見上げた空は
無心にひろがり
木々の枝がしなりながら
空を抱き上げていた
一瞬ごとに変わっていく
空の色彩と流動を
全部包み込んで
ゆるやかに立つ樹木
私も樹木のように
立ち上がってみよう
真っ青な空が
頭上で揺らめき始め
一点ギラっと光ったら
飛び散る青空の破片
私の胸に突き刺さる
固く閉ざしていたものが
するすると解けて
新しい世界が現れた
滞っていた時間が
しなやかな時の形に戻り
私の中を駆け巡る
「風が咲いたよ」
内側からこみあげてくる力
私は樹木の魂と同化していく
地面を踏みしめて
大きく背伸びしたら
内なる宇宙樹人連なっていく
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