2022年2月23日水曜日

雪原

          「雪原」


燃えたつほどの

冬晴れの青い空

冷風に磨かれて

きらびやかに光っている


私は眩しい空の真ん中で

立ち止まっていた

さっきまで雪のスロープを

まるでスノーボーダーのように

駆けのぼり

頂上で何度か回転していたはずなのに


無重力の空間に

取り残されたみたいだ

静止していた


私はいったいどこに向かっていくのだろう

太陽は溶け出したのか

空中でとろりと渦巻いている

雪原はすべての色彩と形を

飲み込んでどこまでも広がっていく


夢の途中で、夢の中だと

気が付いているのに

抜け出せないもどかしさにも似て

戸惑っていた


不確かな明日

確かなものなど何一つない

ただ瞬間から瞬間へ移るだけ


私の周りに張り巡らされた

            (途中)








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