「雪原」
燃えたつほどの
冬晴れの青い空
冷風に磨かれて
きらびやかに光っている
私は眩しい空の真ん中で
立ち止まっていた
さっきまで雪のスロープを
まるでスノーボーダーのように
駆けのぼり
頂上で何度か回転していたはずなのに
無重力の空間に
取り残されたみたいだ
静止していた
私はいったいどこに向かっていくのだろう
太陽は溶け出したのか
空中でとろりと渦巻いている
雪原はすべての色彩と形を
飲み込んでどこまでも広がっていく
夢の途中で、夢の中だと
気が付いているのに
抜け出せないもどかしさにも似て
戸惑っていた
不確かな明日
確かなものなど何一つない
ただ瞬間から瞬間へ移るだけ
私の周りに張り巡らされた
(途中)
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