ネジバナの階段
空の蕾を見つけるたびに
旅人の手のひらから広がっていく
幾千もの空の花
それぞれ違う空の下には
しじなでも続く平原
もしかしたら必然
地面から立ち上がる
ネジバナの形と色彩
光彩に映し出す
ネジバナの階段
のぼり始める決断
一歩ずつ足場をみつけ
右。斜めに上昇していく
下を向いたら落下
楽観しながら前を向く
花の配列に導かれるまま
進んでいくとくるり
くるくる回る螺旋階段
さっきと似たような風景なのに
風が濃くなってきた
花は散る いや散らない
からまってくる日常を
振りほどきながら
とまどいの多い日々
ひび割れないように
何度もねじれながらも
いっきに加速度あげて
遠い空をめざす旅
意識の仲では
難しいリズムで
踊りを踊る
宿る精霊
冷静な金星の方向へ
くるくる回っていると
心の螺旋と混ざり合ってくる
もう、どこからが空なのかわからない
未来の見えないこの世界の
まんなかにある平原で
さあさあと声かけあって
ねじれながらもつれながら
謎の階段をのぼっていく
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