「もっと遠くへ」
土手道に自転車を停めて
とろとろっと降りていくと
なつかしい水の匂い
乱反射している水面を
みつめていると
草むらから弾ける音がして
風が走り
鮮やかな蝶々が
ゆっくり飛翔する
時空が変化する瞬間
心は清められていく
川は太古から流れてきて
未来に向かっているのか
いつもの風景なのに
初めて訪れた場所のように
みずみずしく光っている
ここはどこの惑星なのだろう
ほんの少し移動しただけで
はるかな異空になる
あなたが見守ってくださるから
私たちは安心して進んで行ける
地面から湧き上がる
新緑の勢いと
あなたの視線に
押し上げられて
もう一度
坂道を登って
もっと遠くまで行ってみよう
未知の言葉の世界へ
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