2021年2月20日土曜日

空と木と

      空と木と

見上げた空は

無心にひろがり

木々の枝がしなりながら

空を抱き上げていた


一瞬ごとに変わっていく

空の色彩と流動を

全部包み込んで

ゆるやかに立つ樹木


私も樹木のように

立ち上がってみよう

真っ青な空が

頭上で揺らめき始め


一点ギラっと光ったら

飛び散る青空の破片

私の胸に突き刺さる


固く閉ざしていたものが

するすると解けて

新しい世界が現れた


滞っていた時間が

しなやかな時の形に戻り

私の中を駆け巡る

「風が咲いたよ」


内側からこみあげてくる力

私は樹木の魂と同化していく


地面を踏みしめて

大きく背伸びしたら

内なる宇宙樹人連なっていく




2021年2月16日火曜日

ネコは春

 「ネコは春」


ネコはふわりと

あくびして

くるくるくるまり

おひるねしてる

アンモナイトは夢の中


ネコはひだまり

ひだまりはネコ


ネコはおおきく

あくびして

背中の上には

あおぞら光る

エジプトからの遠い道


ネコはうららか

うららかなネコ


ネコはしっぽを

ふりたてて

ゆらゆら揺らして

歩いてくるよ

私は春をだっこする



せn


2021年2月2日火曜日

気配

 気配


夕焼けになりそうな

気配に満ちた冬空から

ふいに受け取った小さいブーケ


透明なセロファンと

淡い紅色のラッピングペーパーに

くるくると包まれている


細いリボンをほどくと

植物の鮮烈な香り

部屋いっぱいに広がった


ま新しい水の宇宙に

とき放たれて

私の心も解れていく


きれいな炎になるつもりだった

グロリオサの花びらが

燃え上がりながら

染まったばかりの夕焼けに

突き刺さる


インカの遺跡の野原で

揺れていたアルストロメリア

風になりたかったのと

語りかけてくる


花のあいだを浮遊している

カスミソウは星の系譜

強く煌めくたびに

夕空に誘われて

立ち上っていく


花たちのエネルギーに惹きこまれて

私は時間からはぐれてしまう

気が付くと

いちめんの暗闇

 

夕焼けの後の暗闇は

澄み切っているから

忘れていた心の奥底まで

透けてしまう


私は、何になるつもり

だったのだろう


















2020年12月27日日曜日

        「天使と繋いだ手」「

        「天使と繋いだ手」を読んで


マリアはるなさんの柔らかい色調の絵が、たくさん散りばめられた新装版を読み始めています

2020年12月4日金曜日

連なっていく

       連なっていく


不安な時間が

どんどん膨らんで

うねりながら

こちらにやって来る

受け止めきれなくて

私はうずくまってしまった

時の残骸は散らばったまま


見上げた空は

無心にひろがり

樹木の枝がしなりながら

空を抱き上げていた

一瞬ごとに変わっていく

空の色彩と動き

全部包み込んで

ゆるやかに立つ樹木


私も樹木のように

立ち上がってみよう

敷き詰められた

真っ青な空が.

頭上で揺らめき始め

一点キラッと光ったら

飛び散る青空の破片

私の胸につきささる


固く閉ざしていたものが

するすると解け

新しい光が現れる

滞っていた時間が

しなやかな時の形にもどり

私の中にすべりこむ

体中を駆け巡る


内側からこみあげてくる力

私は樹木の魂と同化していく


私の枝先で

若葉が小さく揺れる

地面を踏みしめて

大きく背伸びをすると

内なる宇宙樹とつらなっていく











2020年5月5日火曜日

花火

       「花火」

私の思いが
どんどんふくらんで
あふれそうになったら
飛び出して行こう

闇をかきわけ
するする駈け上って
いっきに弾ける
思いっきり跳ねる

おう 来たな
あっつい あっつい
空はのけ反りながら
全身で受け止めている

とどろきわたる
音とひかり
大地も空も夢も
ゆさゆさ揺れている


夏の夜空には
たくさんの思いが
あっちでもこっちでも
大きく跳びはねている




2020年4月19日日曜日

もみじの銀河

        「もみじの銀河」

星のかたちの
まっ赤な葉っぱ
かさなりあって
さわさわ揺れる

秋のひかりを
ちりばめながら
どこから来たの
なぞの星たち

見あげると
ギザギザ青い空
おひさま透かして
もみじの銀河

深く息を
吸いこんだなら
宇宙がすこし
近づいてきた