2018年12月6日木曜日

山陽新聞

   山陽新聞の書評のページ 「エリアの本」2018年11月11日

「今という空を」(小舞真理著)
岡山市在住の著者の第二詩集。
試作を「現実の向こうに見えている
ものを追求すること」と例え、「窓」
という1篇が。その言葉を象徴する
<窓は光でできている/窓は光で
できている/窓を開けなくても/
すでに窓は開かれている>とつづり
世界は現実と幻。内と外に区別され
るものではなく、風が吹き部けていく
ようにつながっていると表現する。
 宇宙との交歓をうたった「流星」
草花が,舞い、語りかけてくるような
「植物図鑑」など、作品には独自の
世界観があふれる 読後のすがすが
しさが心地良い
 所属する詩誌「黄薔薇」掲載作を
中心に、ここ10年ほどの詩作品を22篇
収めた
    
   本多企画 2160円
          (則武 由)